JCHO東京城東病院総合診療科での研修|JCHO東京城東病院 総合診療科 後期研修プログラム(総合診療専門医/新・家庭医療専門医)

JCHO東京城東病院総合診療科の役割
JCHO東京城東病院は124床の小規模病院で、急性期病棟と地域包括ケア病棟があります。総合診療科は院内で中心的な役割を担っており、急性期から亜急性期の入院患者、外来通院患者、在宅医療の患者の対応を行っています。ありふれた病気を中心に診療していますが、専門的な検査や治療が必要と判断された場合や重症な病気で高度な治療が必要になる場合には、連携する高次医療機関を紹介しています。研修体制
総合診療科はチーム制をとっており、専攻医と他院からローテーションしてくる初期臨床研修医が入院患者の主治医となり、自ら診療方針を考えて決定します。チーム内で情報を共有しており、困ったことはいつでも相談できる体制で安心して研修を受けることができます。当科での研修の特徴は、EBM(根拠に基づいた医療)の実践を学べることです。UpToDateやDynaMedを施設で契約しており、無料でいつでも自由に情報検索できる環境で、定期的な教育回診や上級医の直接指導の元、質の高い医療を提供できるようにトレーニングします。EBMの実践は、単にエビデンスや診療ガイドラインの推奨に従うのではなく、患者や家族の考えや希望、当院での臨床経験、当院の置かれている環境などを考慮して、患者さんにとって最善の医療を提供するものです。国内屈指のEBM実践指導のエキスパートから直接指導を受けられるのが、当科の最大の強みです。
病院で総合診療を行う上では、家庭医療の理論を基盤に置くことが必須です。当科では、一流の家庭医の指導のもと、病院でも診療所でも通用する家庭医療理論を学び、実際の診療で考えることが可能です。地域柄、多様で複雑な問題を抱えるマルチモビディティの患者さんやポリファーマシー、リハビリ、退院支援、在宅復帰などを得意としており、総合診療の研修環境として最適です。
豊富な教育コンテンツ
●教育回診
受け持ちの患者さん一人ひとりについて、丁寧に時間をかけてエビデンスを調べつつ、心理社会的な要素も踏まえて、診療の方針をディスカッションします。チームごとに行うので効率よく相互学習ができ、自己学習のノウハウを学ぶことにより、将来わからない問題が生じたときに自力で解決できる能力を養います。総合診療とEBMのエキスパートの南郷栄秀医師が直接指導します。
●急性期診療コアレクチャー
初診外来や救急外来でのエビデンスに基づいた効率の良い診療方法を週1回継続的にレクチャーします。実践的な診療スタイルを身に着けることができます.
●家庭医療コアレクチャー
慢性疾患管理、EBM、家庭医療理論など、総合診療に必要な知識、スキルについて、週1回継続的にクルズスを行います。単に診療をするだけでなく、off the job trainingで系統的に学ぶことができます。
●木曜抄読会(EBM抄読会)
抄読会というとつまらなく眠くなるのが定番ですが、論文の批判的吟味の方法をしっかりと学べるだけでなく、単に論文を読むのではなく論文を使うことに重点を置いた抄読会を行っています。毎週担当者を決めて資料を作成し、上級医のチェックを受けた上で発表するので、EBMの実践方法をしっかりと身につけることができます。羊土社「Gノート」に「誌上EBM抄読会」として連載中です。
●週替わり勉強会
ビデオレビュー、ポートフォリオ勉強会、外来講師による講演など、豊富な内容で多様な学習ができるようにプログラムされています。
●レジデントデイ
2か月に1度プログラムに所属する全スタッフと全専攻医が集まって、合同勉強会を開催します。ポートフォリオ発表とディスカッション,また振り返りを行います.
●定期的な振り返り
自己省察が実践できるように、定期的な振り返りを行い習慣化しています。仲間がたくさんいるので、多様な意見を聴くことができ、効率の良い成長ができます。
●病診連携カンファレンス
近隣医療機関と定期的な合同カンファレンスを行うことは、病診連携に取って大変重要です。互いの立場を理解し、患者の診療や地域にとって何が必要かをディスカッションします。
●学会発表、論文執筆
診療上の疑問から調べても答えのないものを研究します。学会発表や論文執筆を積極的に行うことは、かけがえのない経験です。
●セミナーやワークショップでのレクチャー、チューター
日本プライマリ・ケア連合学会やその他で開催されるセミナーやワークショップでレクチャーやチューターを行います。ただ学ぶだけでなく,学んだことを伝えることで知識や概念の理解が定着します。
勤務条件
- 土日祝日は休み(オンコール制)
- ナイトフロート制度(週5日連続夜勤):指導医のバックアップあり
- 当直は、土日祝日の日直・当直が月1回程度
- 育児や介護など個別の事情を有する女性医師なども働きやすい環境を構築します
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